第66回 褒めるも万能じゃない

ユウスケお片付け中

ミドリさん
おしまいっと!
ミドリさん
エライね!お片付け出来た♪
ユウスケ
えへへ。
ミドリさん
可愛いなぁ。

 

翌日・夕方

ミサキ
お母さん、テスト・・。
ミドリさん
どれどれ?
ミドリさん
・・・。
ミドリさん
なんでこんな問題が出来ないの!?
ミサキ
ビクっ!
ミサキ
ゴメンナサイ・・・。
ミドリさん
教科書持ってきなさい。
ミサキ
え?
ミドリさん
教えたげるから。持ってきなさい。
ミサキ
うん・・。

 

1時間後

ミドリさん
ほら。出来たじゃない。
ミサキ
うん!
ミドリさん
エライ。よく頑張ったね。

翌日

ミドリさん
今日は何があったかな?

 

ペラッ(保育園からの連絡帳を開く)

先生より
ユウスケ君、友達を叩いていました。お家でも注意してください。
ミドリさん
え!?叩いちゃったの!?
ミドリさん
ゆーすけ!?
ユウスケ
・・?
ミドリさん
なんで叩いたの!?
ユウスケ
えー・・・
ミドリさん
分からないか。
ミドリさん
いい?友達とは仲良くするんだよ。
ユウスケ
うん・・・。
ミドリさん
はぁー。
ミドリさん
謝らなくちゃ。園に電話しようかな。
ミドリさん
・・でもこっちが悪いのかな??連絡帳読んでも分かんないぞ。
ミドリさん
うーん。どうしよう。
ユウスケ
・・・。
ミドリさん
・・・。
ミドリさん
良い子になったり、悪い子になったり。
ミドリさん
この子、何考えてるんだろう。

 

ミドリさん
肩が凝るなぁ。
アゲアゲくん
あっはっは。
ミドリさん
テレビ
だっふんだ!
アゲアゲくん
あっはっは!
ミドリさん
テレビ観てるのか。また古いのを。
ミドリさん
のんきだねぇ。
アゲアゲくん
ミドリさんはお疲れですね?
ミドリさん
・・いつも疲れてるよ。
アゲアゲくん
肩でも揉みましょうか。
ミドリさん
いいの?お願い。
ミドリさん
あー気持ちいい。ありがとー。
アゲアゲくん
お客さん凝ってますねぇ。
ミドリさん
あはは。分かる?
アゲアゲくん
何かお悩みごとでも?
ミドリさん
悩みなら毎日だよー。
アゲアゲくん
今日は?
ミドリさん
ゆーすけがね。保育園で友達叩いちゃって。
アゲアゲくん
そうですか。
ミドリさん
昨日は良い子だったのになぁ。
ミドリさん
可愛く思えたのに・・。
アゲアゲくん
・・・。
ミドリさん
ぶっちゃけていい?
アゲアゲくん
どうぞ。
ミドリさん
今日は・・憎く思ったんだ。
ミドリさん
「なにこの子?意味分かんない」って・・・。
ミドリさん
ヒドいよね、私。
アゲアゲくん
そんなことないですよ。
ミドリさん
子どもたちがね。
ミドリさん
出来ないことがあったり、先生に怒られるとね。
ミドリさん
イライラしてしょうがないんだよ、私。
ミドリさん
変かな??
アゲアゲくん
いえいえ。あることです。
アゲアゲくん
なぜ憎たらしく思うんですかねぇ。
ミドリさん
悪いことしたからだね。
アゲアゲくん
悪いことしたら激怒して。
アゲアゲくん
良いことしたらベタ褒め。
アゲアゲくん
こんな感じですか?
ミドリさん
その通りだよ。
アゲアゲくん
そうですか。
アゲアゲくん
それは肩が凝りますねぇ。
ミドリさん
えぇ?
アゲアゲくん
怒っても褒めてもいいんですけどね。
アゲアゲくん
でも、どうでしょう。
アゲアゲくん
こんなに凝るのなら。
アゲアゲくん
褒めすぎ、怒りすぎ。

アゲアゲくん
・・なのかもしれないですね。
ミドリさん
褒めすぎ、怒りすぎ・・・。
ミドリさん
・・・。私って。
ミドリさん
力が入り過ぎているのかな?
アゲアゲくん
そうかもしれないですね。硬い!硬いぞ!
ミドリさん
でも私が頑張らないと・・。
アゲアゲくん
なんで?
ミドリさん
母親なんだし。
ミドリさん
旦那は単身赴任だしさ。
ミドリさん
母さんは期待してるし。
アゲアゲくん
だからいっぱい褒めて、いっぱい怒る?
ミドリさん
うん。大事な時期だもん。
アゲアゲくん
・・・。
アゲアゲくん
ミドリさんのケアはどうしましょう?
ミドリさん
・・え?
アゲアゲくん
子ども達は大事な時期。
アゲアゲくん
旦那さんは忙しい。
アゲアゲくん
お母さんからは期待という名のプレッシャー。
アゲアゲくん
そんな状況ですよね。
ミドリさん
うん。
アゲアゲくん
僕は不安です。
アゲアゲくん
ミドリさんの心配は誰がするんだろう?
アゲアゲくん
そう思いました。
ミドリさん
・・・。いないね。
アゲアゲくん
この肩こりはね。
アゲアゲくん
「辛いよ。休みたい。助けて」
アゲアゲくん
カラダがそう言っている気がします。
ミドリさん
・・・。
アゲアゲくん
自分を褒めたり、労ったり。休んだり。
アゲアゲくん
怒ることも大事ですよ。
ミドリさん
怒る?
アゲアゲくん
はい。自分のために怒る。
ミドリさん
どういうこと?
アゲアゲくん
ミドリさんに無理難題言ってくる人がいるでしょ。
ミドリさん
いるね。私の母さん毒親だから。
アゲアゲくん
お母さんに怒ってもいいのですよ。
ミドリさん
え?!
アゲアゲくん
もちろんミドリさんが望むのなら、ですが。
ミドリさん
やめとくよ。怒ると倍返しだもん。
アゲアゲくん
そうですか。
アゲアゲくん
旦那さんに弱音やヘルプを言えてますか?
ミドリさん
忙しい人だからね。言えないよ。
アゲアゲくん
・・。そうですか。
アゲアゲくん
さて!
アゲアゲくん
温まる飲み物入れましょうね。
ミドリさん
ありがとう。
アゲアゲくん
どうぞ。
ミドリさん
ありがとう。
ミドリさん
ずず・・。
ミドリさん
楽になったよ。
アゲアゲくん
何よりです。
アゲアゲくん
先ほどの話をしていいですか。
ミドリさん
うん。
アゲアゲくん
「頑張り過ぎ」ってありますよね。
ミドリさん
うん。
アゲアゲくん
今がそれかもしれませんね。
ミドリさん
・・うん。
アゲアゲくん
褒めてね。疲れることがあるのですよ。
ミドリさん
褒めなくていいの?
アゲアゲくん
ムリに褒めなくていいのですよ。
ミドリさん
そっか。当たり前だよね。
ミドリさん
・・・。
ミドリさん
褒めながらね。
ミドリさん
「いい?次もちゃんとするんだよ!?」
ミドリさん
そう思ってる私がいるよ。
アゲアゲくん
休めのサインだと思いますよ。
ミドリさん
そうだね。

 

疲れたら休む

褒める子育てというのがありますが。

「やり過ぎ」というものが存在します。

 

褒めることに、疲れていませんか?

 

疲れたら休んでください。