第51回 戦いではなく

ユウスケ
わーい。
ミドリさん
コラ!お店の中を走っちゃダメ!
ユウスケ
わーい。
ミドリさん
ゆーすけ。静かに。しーだよ。しー。
ユウスケ
わーい。
ミドリさん
イラ💢
ユウスケ
わーい。
ミドリさん
バカにしてる!?コイツ!💢
ミドリさん
うるさいっ!!
ユウスケ
ビク!
ミドリさん
静かにするの!?分かった?
ユウスケ
・・うん。
ミドリさん
・・・。
ミドリさん
・・・。ヤな空気になっちゃった。
ミドリさん
・・・。
ミドリさん
なんか違う・・・。
アゲアゲくん
うーむ。
ミドリさん
あ、アゲアゲくんいたの!?
アゲアゲくん
透明になっておりました。
ミドリさん
便利だね。
アゲアゲくん
アゲ者ですからね。何でもアリ!
アゲアゲくん
そんなことよりも。
アゲアゲくん
違和感を感じてますね?
ミドリさん
そうなんだよ。
ミドリさん
ゆーすけを静かにはさせたんだけどね。
ミドリさん
「あれ?私はこんな母親になりたかったんだっけ??」
ミドリさん
って思っちゃった。
アゲアゲくん
なるほど。落ちこみますね。
ミドリさん
親として正しいことしたつもりなんだけどね。
アゲアゲくん
いえいえ。
ミドリさん
え!?
アゲアゲくん
辛いんでしょ?
ミドリさん
うん。
アゲアゲくん
そんな辛いことしなくていいんですよ。
アゲアゲくん
そもそもね。
アゲアゲくん
「親子は戦うものじゃない」
アゲアゲくん
と知ってください!
ミドリさん
戦うものじゃない??
アゲアゲくん
戦っている感覚ないですか?
ミドリさん
・・あるね。
アゲアゲくん
戦ったあと、達成感を感じてないですか?
ミドリさん
・・感じてる。
アゲアゲくん
やがて違和感になってるでしょ?
ミドリさん
・・今がそうだね。
アゲアゲくん
それ戦っているからなんですよ。
ミドリさん
・・ギクギク!
アゲアゲくん
この世にはアゲ親サゲ親がいます。
アゲアゲくん
サゲ親は戦いのマインドを持っています。
アゲアゲくん
学校で怒りまくる先生いるじゃないですか。
ミドリさん
いるね。
アゲアゲくん
「子どもと戦ってます」など誇らしげにしてたりするんですが。
ミドリさん
してるね。
アゲアゲくん
それがサゲ親の感覚です。
ミドリさん
なんですってぇー!
アゲアゲくん
・・・エラく大きい声出しましたね。
ミドリさん
ああいうのが頑張る姿だと思ってた・・・。
アゲアゲくん
蜃気楼ですね。
アゲアゲくん
それが戦いマインドなのですよ。
ミドリさん
戦いマインド?
アゲアゲくん
世の中を戦いだと思う。
アゲアゲくん
親子も友人も職場も戦いだと思っているマインドです。
ミドリさん
勝ち組、負け組みたいな?
アゲアゲくん
そうそう。はびこってますよね。オーマイガ!
アゲアゲくん
アゲ親は「勝ち組、負け組」と言われても「へー」みたいなもんですよ。
ミドリさん
あんまり気にしない?
アゲアゲくん
はい。戦いマインドがないので。
ミドリさん
「今の世の中サゲサゲなのです!」ミドリさん声マネ

ミドリさん
ってアゲアゲくんよく言うよね
アゲアゲくん
言いますね。
ミドリさん
アゲ親って少数派?
アゲアゲくん
あっはっは。そのとーり!ホント参っちゃうね。
アゲアゲくん
サゲ親なんてふつーにいますからね。
アゲアゲくん
一言でいうなら。
アゲアゲくん
「戦いマインド捨てましょう。大丈夫!」ってこと!
ミドリさん
・・・。捨てていい?
アゲアゲくん
実はいらないものなんです、それ。
アゲアゲくん
もう辛い親子関係は終わりにさせましょう。
アゲアゲくん
親子はいがみ合わなくていいんです。
アゲアゲくん
いがみ合っている姿をね、褒める人がいます。
アゲアゲくん
その人はサゲサゲなんです。
ミドリさん
アゲ親は?
アゲアゲくん
アゲ親は心を痛めています。
アゲアゲくん
戦う親子に「いがみ合わなくてもいいのに」って思っています。
アゲアゲくん
「親vs子」になっているんですね、今の社会そのものが。
ミドリさん
・・。悲しいね。
アゲアゲくん
「日本の8割は機能不全家族だ」という識者さんもいますからね。
アゲアゲくん
しっかぁし!!
アゲアゲくん
僕は日本中をアゲアゲにしてみせますっ!!
アゲアゲくん
アゲ親への道その①「親子は戦う関係にあらず!」
アゲアゲくん
これを覚えてください!
ミドリさん
わ、分かった!熱くならないで!
ミドリさん
アゲ親にとって親子とはどんな関係なの?
アゲアゲくん
仲間ですね!
ミドリさん
仲間?
アゲアゲくん
はい。
アゲアゲくん
アゲ親は子どもを国として認めているのです。
アゲアゲくん
実際の国を想像してください。身近でいえばこんな国↓
ミドリさん
国?
アゲアゲくん
子どもとは最弱の国なのです。
アゲアゲくん
武器もない、知恵もない。援助がないと生きていくのもままならない。
アゲアゲくん
無力でちっぽけな国。それが子どもなのです。
アゲアゲくん
やろうと思えば侵略→占領→奴隷化もできます。
ミドリさん
・・・。
アゲアゲくん
そのまま侵略するのがサゲ親(毒親)
アゲアゲくん
やらないのがアゲ親。だって国だから。内政不干渉。
アゲアゲくん
子どもの文化を尊重し、被害なければそれでOK。
アゲアゲくん
お互いが幸せであればそれでいいのです。
アゲアゲくん
これがアゲ親の仲間の感覚!
ミドリさん
アゲ親の感覚・・。
アゲアゲくん
世界の国同士をみてください。
アゲアゲくん
戦っているでしょ?当然のごとく。
ミドリさん
戦っているね。
アゲアゲくん
戦いマインドは普通にあるのですね。
ミドリさん
親子が当然のごとく戦っているのね。
アゲアゲくん
親子はいがみ合うために出会ったんじゃないんです。
アゲアゲくん
「仲間だよね♪」と思うことから。
アゲアゲくん
それはサゲ親から脱する一歩目なのですよ。
ミドリさん
言うこと聞いたか、聞かなかったか。
ミドリさん
気にしなくてよかったんだ・・・。
アゲアゲくん
国は仲良くなれば、お互いに住人が住みます。
アゲアゲくん
親子も一緒。
アゲアゲくん
戦いを捨てれば、親子は互いに住めるものなのですよ。
ミドリさん
  わからないけど、分かる気もする話だね(笑)
アゲアゲくん
あっはっは。そのうち分かりますよ。
ユウスケ
わーい。
アゲアゲくん
さて、またゆーすけ君が遊び始めました。いいぞ!
アゲアゲくん
仲間ならどうします?
ミドリさん
・・・。
ミドリさん
この場が丸くおさまればいいのかな??
アゲアゲくん
そうそう。それでいいのですよ♪
ミドリさん
ほら!ゆーすけ!スマホでも観てればいいよー。
ユウスケ
わーい♪
アゲアゲくん
傷つけ合うこと、しないでいいですからねっ!

 

 

言うこと聞かせるのが大事じゃない。

非情に残念ですが。

今、世の中の多くはサゲサゲです。

 

「サゲサゲに囲まれていることに気づいてない」

こういう場合、多くあります。

 

子どもの国は、やろうと思えば占領できます。

 

そのまま侵略しているのがサゲ親(毒親)。

侵略しないのがアゲ親です。

 

最弱の国はやがて成長していきます。

親と対等、もしくは越えたとき。

 

今までのツケが回ってきます。

 

戦っていた親子は絶交か不仲。

仲間でいた親子はボーナスタイムです。

 

強くなった分は親に還元。

親孝行されて世界一の幸せを感じられるのです。

 

そのときね。

「この子の中に私が住んでいるんだなぁ」と思えます。

最高ですよ。