第35回 子どもは先生

ゆーすけ・遊び中

ゆうすけ
キャッキャ♪
ミドリさん
ゆーすけにもそろそろお習い事させようかなぁ。遊んでばっか。
ミドリさん
ねぇ。アゲアゲくん、どう思う?
アゲアゲくん
キャッキャ♪
ミドリさん
一緒に遊んでいるよ・・・。子どもだな。
アゲおっさん
やったでぇ!大当たりやー♪

 

ミドリさん
ん?
アゲおっさん
がっはっは!競馬大当たりやぁ!!
ミドリさん
こっちはおっさんだな・・・。
アゲおっさん
ミドリはん!やったでぇ!大儲けや!
ミドリさん
良かったね。
アゲおっさん
なんや、浮かん顔して!
ミドリさん
うーん、ちょっと悩み中なの。
アゲおっさん
よっしゃ!話聞いたろ!タダでエェで!
ミドリさん
そう?ならお願いしようかな。
アゲおっさん
何があってん?
ミドリさん
ゆーすけ4歳じゃない?
アゲおっさん
せやな。
ミドリさん
遊んでばっかりで大丈夫かなって。
アゲおっさん
習い事させよう言うんかいな?
ミドリさん
そうだね。お金ないけどさ。
ミドリさん
どう思う?
アゲおっさん
内容によるやろ。
ミドリさん
そりゃそうだね。
ミドリさん
どんなのだったらいいのかな?
アゲおっさん
「嬉しさマインド」で考えるんや。
ミドリさん
アゲ親になるマインドだね。
アゲおっさん
せや。「これをやると嬉しいかどうか」で考えるマインドや。
アゲおっさん
アゲ親は「嬉しさマインド」で何でも考えるねん。
アゲおっさん
サゲ親は「正しさマインド」で何でも考えるねん。
ミドリさん
正しさマインドで習い事するとどうなるのかな?
アゲおっさん
本人の意志無視して、習わせてたら正しさマインドや。嬉しさがないとアカンねん。
ミドリさん
ってことは、ゆーすけが興味持つことがいいよね。
アゲおっさん
せやな。間違いなく嬉しいからな。
アゲおっさん
ただお習いごとや早期教育はそない大事でもないで?
ミドリさん
え?
アゲおっさん
お習い事や勉強はな。木でいうたら枝葉やねん。
ミドリさん
幹は別にあるの?
アゲおっさん
せや。
アゲおっさん
幹が育たんと、枝葉なんて意味ないで。
ミドリさん
幹ってなに?
アゲおっさん
嬉しさマインドや。
ミドリさん
え?子どもにも嬉しさマインドがあるの?
アゲおっさん
せや。何でも「嬉しいかどうか」で判断するこのマインド。持ってるのは子ども。なくしたのは大人や。
アゲおっさん
嬉しさマインドはな。子どもはみんな持ってるねん。
ミドリさん
大人がなくしたものを子どもは持っている?
アゲおっさん
せやで。いうたら子どもは最初からアゲ親になれる資格をもってんねや。
ミドリさん
アゲ親になるマインドを子どもはすでに持っている・・・。
アゲおっさん
世の中にある成功法則みてみぃ。実業家や成功者が言う格言あるやん。
アゲおっさん
あれは要は「子どもになれ」言うてんねん。
アゲおっさん
イチローは「僕は死ぬほど努力した」言うやろ。
ミドリさん
うん。聞いたことある。「僕は天才じゃない。努力しただけ」って。
アゲおっさん
あの姿は、同じ遊びを繰り返す子どもの姿、そのままなんや。
ミドリさん
なるほど。
アゲおっさん
子どもを未熟やとあんま思わんことやな。
アゲおっさん
成功法則を地でやってんのが子どもや。忘れて勉強しなおしてんのが大人や。
アゲおっさん
コツは「子どもは未熟だ」とは思わんことやな。
ミドリさん
常識的には「未熟」と思っているよね。
アゲおっさん
それ罠みたいなもんやねん。
アゲおっさん
「子どもは未熟や」そう思ったら「正しいことさせなアカン」思うからな。きぃつけや。
ミドリさん
そっか。未熟だから教えないと、と思うのか。
アゲおっさん
アゲ親になれば子どもの今を肯定できるで。
ミドリさん
サゲ親はなんとかしないと焦っているのかな。
アゲおっさん
せやな。
アゲおっさん
まぁ生活能力はないから、そこは「未熟」やな。でも一番大事なマインドは既に持ってるねん。
ミドリさん
ある意味「先生」なんだね。
アゲおっさん
せや。エエ表現や。
アゲおっさん
今の子らはな。
アゲおっさん
生まれてすぐ早期教育や運動や、教わるやん?
ミドリさん
そだね。ママ友でも「どこいくー?」って大流行だよ。
アゲおっさん
それ早いねん。フライングやねん。
アゲおっさん
まず嬉しさマインドで自由に色んな物事に触れるのがエエねん。
ミドリさん
遊びや色んな経験をさせるのがいいってこと?
アゲおっさん
せや。
アゲおっさん
自分は何が好きで、何が嫌いなんか。
アゲおっさん
それが生きる指針「コンパス」になるんやで。
ミドリさん
「子どもを忙しくさせてはいけない」ということ?
アゲおっさん
せやな。忙しいと嬉しさマインド忘れるねん。大人と一緒や。
アゲおっさん
嬉しさマインド捨てたら後で苦労するねんで。
ミドリさん
今の私がそれだからなぁ。
アゲおっさん
ある野球選手の話しよか。
ミドリさん
うん。
アゲおっさん
彼は幼い頃から野球一筋やった。
アゲおっさん
「将来プロになる」いうて、青春はずっと野球漬けや。
アゲおっさん
家族も巻き込んでな。
アゲおっさん
でも彼はプロには入れんかった。
アゲおっさん
なんでやと思う?
ミドリさん
才能?
アゲおっさん
まープロ野球は才能も大事やわ。
アゲおっさん
でももう一個あるねん。
アゲおっさん
彼はな。正しさマインドで野球やっててん。
ミドリさん
え!?
アゲおっさん
親父がな。やらせてたんよ。
アゲおっさん
彼はな。「自分はプロになって、家族のため恩返しせねば」と思ってたんや。
ミドリさん
ちょっとした差なのにね。
アゲおっさん
その微差が人生分けるんやな。
アゲおっさん
気づいてもうてんな。
アゲおっさん
「オレは野球やりたいんやない」って。
アゲおっさん
気づいたらお終いや。もう伸びへん。
アゲおっさん
野球は辞めた。ただその後、どう生きたらええか。分からんようになったもうたんや。
ミドリさん
「コンパス」がなくなったんだね。
アゲおっさん
習い事するのはええわ。そっから興味湧くこともあるしな。
アゲおっさん
ただ無理矢理はアカン。期待かけてもアカン。
ミドリさん
正しさマインドでやっちゃうからだね。
アゲおっさん
せやな。
アゲおっさん
ここめっちゃ大事やから覚えといて。
アゲおっさん
子どもは最初からアゲアゲ。嬉しさマインドを持ってるんや。
アゲおっさん
みんな学校行ってな。嬉しさマインド書き換えられてるねん。
ミドリさん
正しさマインドに?
アゲおっさん
せや。
アゲおっさん
もちろん最低限のマナーやルールは教えなアカンで?
アゲおっさん
でも最低限やねん。これめっちゃ大事やねん。
ミドリさん
なんで最低限なの?
アゲおっさん
最低限の方が人生は嬉しいからや。
ミドリさん
!!
ミドリさん
わ、私ね、母からすごいしつけられたの!小さいころから勉強や習い事ばっかだった!
アゲおっさん
おかげで学校や社会ではスムーズにいったやろ?
ミドリさん
うん。よく褒められた
アゲおっさん
でも人生に「嬉しさ」は多かったか?
ミドリさん
あんまりなかったと思う。人の顔色ばかりうかがってたし。
アゲおっさん
そこやねんな。
アゲおっさん
正しいけどおもろない。それが一番アカン。
アゲおっさん
「おもろい子ども時代を過ごせた」
アゲおっさん
これめっちゃ大事や。一番大事なんはこれや。
アゲおっさん
テレビドラマでもオチ言われたら冷めるやん?
ミドリさん
そうだね。
アゲおっさん
人生も同じやねん。オチ言うたらアカンねん。
アゲおっさん
今の大人は「オチはこうなってるから、これやっとけ」って教えるねん
アゲおっさん
気持ちは分かるけどな。それおせっかいやねん。そのオチも間違うてるしなぁ
アゲおっさん
ホンマに人生って嬉しいもんなんやで。
ミドリさん
私の人生ってもっと嬉しくできたのかな・・。
アゲおっさん
・・・。
アゲおっさん
落ちこまんでエエで。
ミドリさん
アゲおっさん
嬉しさマインドで行きつく先は「嬉しさ」や。
アゲおっさん
正しさマインドで行きつく先は「正しさ」や。
アゲおっさん
ミドリはんは「正しさ」で生きてきたんやろ。
ミドリさん
だと思う。周りの意見に振り回されてた。
アゲおっさん
正しさはな。蜃気楼と一緒やねん。
ミドリさん
蜃気楼?
アゲおっさん
せや。あるように見えてな。近づいたらないねん。
ミドリさん
正しさは蜃気楼なの?
アゲおっさん
せや。実態ないねん。
アゲおっさん
蜃気楼めがけて歩いた。着いたらなんもなかった。
アゲおっさん
正しさマインドで行き着く先はこれや。虚しいねん。
ミドリさん
さっきの辞めた野球選手が例だね。
アゲおっさん
せやな。
ミドリさん
私は、蜃気楼目指してたのかな・・・。
アゲおっさん
・・・。
アゲおっさん
せやから言うてるやんか、ミドリはん!
ミドリさん
アゲおっさん
ここから大逆転!フィーバー連発!確変に万馬券や!!
アゲおっさん
ワシはアンタの今までを知らん。
アゲおっさん
でも分かるねん。人間はみな一緒やねん。
アゲおっさん
人生に絶望はないんや。
アゲおっさん
嬉しさは蜃気楼やない。
ミドリさん
そうなの?
アゲおっさん
嬉しいと思う自分はここにいてるやろ?
ミドリさん
そうだね。私はここにいるもんね。
アゲおっさん
今までの人生で嬉しかったことあるはずや。感じた自分はここにおる。
アゲおっさん
嬉しさマインドはコンパスやねん。
アゲおっさん
人は迷うんや。迷って自分は何が嬉しいか忘れるんや。
アゲおっさん
そんなときコンパスあれば戻ってこれるねん。
ミドリさん
うん。
アゲおっさん
ええか。アンタの乗っている船は今、方向転換してん。
アゲおっさん
今まで「正しさ」って島を目指してたんや。
アゲおっさん
なーんもお宝なかったやろ?
ミドリさん
うん。振り返ってそう思う。
アゲおっさん
方向転換した船は今「嬉しさ」っていう島を目指してねん。
アゲおっさん
島の影はまだみえへん。でもちゃんと向かってるから。
ミドリさん
うん。
アゲおっさん
島についたときを想像してみぃ。
アゲおっさん
ごっついお宝あるで。
ミドリさん
うん。
アゲおっさん
ゆーすけ君も同じやねん。
ミドリさん
ゆーすけも?
アゲおっさん
みてみ?
アゲおっさん
今、遊んでるやんか。
アゲおっさん
あの姿はな。コンパス作ってるねん。
アゲおっさん
「僕は何を通して嬉しいと思えるんだろう」っていう嬉しさマインド。コンパスや。
アゲおっさん
ゆーすけ君もいつか迷うやろ。
アゲおっさん
でもな。 迷ったとき、そのコンパスが行き先教えてくれるから。
ミドリさん
うん。
アゲおっさん
大人になった姿、想像してみ。目指す島に到着したゆーすけ君や。
アゲおっさん
めっちゃ嬉しいねん。お宝だらけやねん。
アゲおっさん
親にめっちゃ感謝するねん。「育ててくれてありがとう」そない思うねん。
アゲおっさん
親孝行ってそういうことやから。
ミドリさん
そうなんだね!
アゲおっさん
見つけた子どもはめっちゃ嬉しい。御礼される親もめっちゃ嬉しい。最高や。
アゲおっさん
喜びはごっついで。100億以上の価値があるで。競馬ではムリやな(笑)
アゲおっさん
親孝行はな。アゲ親が味わえる世界最高のごちそうなんや。
ミドリさん
うん。楽しみだよ。
アゲおっさん
アンタ泣くやろうなぁ。
ミドリさん
泣くね、絶対。泣きたいな。
アゲおっさん
お、元気出てきよったな。何よりや。
アゲおっさん
まとめよか。
アゲおっさん
子どもは最初から嬉しさマインドもってるねん。
アゲおっさん
それはあらゆる成功者が言う成功法則そのままや。
ミドリさん
その意味で子どもは「先生」なんだよね。
アゲおっさん
せや。
アゲおっさん
ただ大人になるにつれ嬉しさマインドなくす子多いねん。
ミドリさん
正しさマインドに切り替わっちゃう?
アゲおっさん
せやな。学校行ったら、そうなっていくわ。
アゲおっさん
「ごっついおもろい子ども時代を過ごさせてやる」これが親の役割や。
ミドリさん
その嬉しさがコンパスになるんだね。
アゲおっさん
せや。コンパス持った子は「生まれて良かった」そんな瞬間に必ず立ち会える。
アゲおっさん
親孝行はその御礼でされるもの。親が報われるときや。
ミドリさん
親も嬉しさマインドを持つこと。子どもには最初からあるマインドをなくさせないことだね。
アゲおっさん
せや。合格やで。

 

 

子どもは「先生」

子どもは生まれつきアゲ親の感覚を持っています。

 

女性は男性から学びます。

男性は女性から学びます。

東洋人は西洋人から学び、西洋人は東洋人から学びます。

 

相手から、どこまで学びを得られるか。

今の世は、子どもは大人から学びますが、大人は子どもから学ぼうとしません。

 

社会の病理はここにあり、人の心の病理もここにあります。

子どもから、学べることは沢山あるのです。

 

子どもは既に嬉しさマインドを持っていることを覚えておいてください。

嬉しさマインドを大切にしていけば、必ず親孝行されます。

世界最高の喜びがそこにはあります。目指していきましょう。