第17回 魅力で落とせ!

 

ミドリさん
ほらー、ゆーすけもう帰るよー!
ゆうすけ
キャッキャ♪
ミドリさん
遊んでいると晩ご飯なくなっちゃうよー。
ゆうすけ
キャッキャ♪
ミドリさん
・・・。最近、私の言うこときかないなー。
ミドリさん
滑り台で遊びたいだけよね。あれ?でも滑り台ってそんなに面白いことなのかな。お家でゲームするのが何よりも楽しいみたいだし。これって怒った方がいいんじゃないの?
ミドリさん
ゆーすけって他の子に比べて気ままなのよね。上の子らにかかりきりだったからなー。ワガママに育っているのかも。
ミドリさん
よし!今日はガツンと怒ろう。
ミドリさん
ゆーすけ!ワガママ言わないの!さっさと帰るよ!
ゆうすけ
うえぇーん
ミドリさん
うーん、これで良かったんだろうか・・・
ミドリさん
というわけで、今日はゆうすけに怒ってしまいました。
ミドリさん
アゲ親学的にはどうなの?
アゲアゲくん
 ミドリさんが怒った動機が気になります。なぜ怒ったんですか?
ミドリさん
「ゆうすけがワガママ放題になったらどうしよう」と思って怒った。
アゲアゲくん
なるほど。
ミドリさん
「何でもOKの王様状態」に育ってもダメじゃない?
アゲアゲくん
そうですね「服従する」という経験も必要です。
アゲアゲくん
「何をやっても許される」そんな傍若無人でいいわけありません。
アゲアゲくん
王様状態の人間は必ずカウンターパンチをもらうのが世の常です。
ミドリさん
そうでしょー?
アゲアゲくん
ところがどっこい!
ミドリさん
わ!
アゲアゲくん
頭ごなしで、理屈や腕力で。そんな大人の立場を利用して。
アゲアゲくん
力で従える人が多すぎます。
アゲアゲくん
なんでそんなサゲサゲなことをしてしまうのか。僕は悲しいです。
ミドリさん
従えること自体は悪くない。でも力関係で従えちゃダメなのね?
アゲアゲくん
その通りです!
アゲアゲくん
子ども時代に服従の経験をすることは大切です。
アゲアゲくん
ただ服従する流れがサゲ親とアゲ親では違います。
ミドリさん
サゲ親はどうやってやるの?
アゲアゲくん
腕力・経済力・理屈・道徳などを持ち出して服従させます。威圧的服従です。
ミドリさん
アゲ親はどうやるの?
アゲアゲくん
好き・憧れ・格好良さなどで服従させます。魅力的服従です。
ミドリさん
私はどっちだろう?
アゲアゲくん
すぐに自分に当てはめるミドリさんはステキです。
ミドリさん
うーん。今日の私は威圧的服従かなぁ。
アゲアゲくん
今日に関してはそうですね。
ミドリさん
やっぱり怒っちゃダメなのかー。
アゲアゲくん
おっと。ダメってことはないです。
ミドリさん
へ?怒ってもいいの?
アゲアゲくん
ミドリさん怒りっぽいですよね。
ミドリさん
・・・はい。
アゲアゲくん
じゃ、たまには怒ってもいいんじゃないですか。
アゲアゲくん
だって人間だもの。
ミドリさん
・・・。
ミドリさん
気持ちが軽くなりました。
アゲアゲくん
それは良かったです。
アゲアゲくん
「魅力的服従の回数を増やせばいい」ってことですよ。
アゲアゲくん
たまには怒ることもあります。
ミドリさん
好き・憧れが魅力的服従なのよね。具体的にどうすれば?
アゲアゲくん
簡単です。一緒に遊べばいいんです。
ミドリさん
何をして??
アゲアゲくん
二人で楽しめそうなものです。
アゲアゲくん
あるお母さんは一緒に料理してます。
アゲアゲくん
あるお母さんは一緒にコンサート行っています。
アゲアゲくん
あるお父さんは息子さんと将棋をしています。
アゲアゲくん
ゆうすけ君とミドリさんで一緒に楽しめる何かがあるはずです。それをやりましょう。
ミドリさん
えー!そんなのあるかなぁ・・
アゲアゲくん
すぐには思いつかない?
ミドリさん
うん。恥ずかしながら。
アゲアゲくん
まずは一緒にブランコしてはどうですか?
ミドリさん
そんなんでいいの?
アゲアゲくん
そんなんでいいですよ。
ミドリさん
ゆーすけ!押したげるよー!
ゆうすけ
きゃっきゃ♪
ミドリさん
ママと一緒に乗ろうか?
乗るー!

ミドリさん
ただいまー
アゲアゲくん
お帰りなさい。どうでした?
ミドリさん
うん、楽しかったよー。
ミドリさん
「今度ボール遊びしよう」って。そんなアイデアも出てきたわ。
アゲアゲくん
それは良かったです。楽しいことしてたら次のアイデアも出てくるものです。
アゲアゲくん
アゲ親学は閃きを生みます。
ミドリさん
ただ・・。
アゲアゲくん
ミドリさん
ブランコ乗ったら酔っちゃったみたい。何でかな?
アゲアゲくん
あ、それは老化ですよ。三半規管弱ってますね。
ミドリさん
もっとオブラートに言え!💢
アゲアゲくん
あー
アゲアゲくん
イタタ。何も怒らなくても。
ミドリさん
だって人間だもの。
アゲアゲくん
・・・。

 

「好きだから従う」

世の中はサゲサゲになっております。

「子どもを王様状態にさせてはいけない」と厳しいしつけが求められますが、従う動機がサゲサゲです。

 

サゲ親ほど腕力・上下関係・道徳観などで従わせます。

アゲ親は自身の魅力で惹きつけます。

魅力といっても特別なことをする必要はなく「子どもと一緒に楽しむ」これだけで充分です。

 

何も思い浮かばないなら「一緒にブランコやる」でも充分。

そのうち「これやってみたい!」と次のアイデアが浮かぶものです。