第9回 比較は百害あって一利なし

~ミドリさん宅~

ミドリさん
わ!英語40点!
アゲアゲくん
どうしました?
ミドリさん
息子の点数がね。40点だった。
アゲアゲくん
へー。別にいいんじゃないですか。
ミドリさん
え?40点だよ?今年受験だよ?
アゲアゲくん
まーったく問題ないですね。
ミドリさん
えぇ??
アゲアゲくん
お子さんの成績・・・まぁ「上へ」行ってもらいたいんですよね?
アゲアゲくん
点数とか気になっちゃう世の中ですが。
アゲアゲくん
比べないことが「上へ」行く方法。
アゲアゲくん
これ絶対です。
ミドリさん
絶対?
アゲアゲくん
絶対です。
アゲアゲくん
比較した時点で、サゲサゲになっていきます。自動的に。
アゲアゲくん
アゲ親はね、「人はみんな対等」と分け隔てない感覚を持っているのです。
ミドリさん
サゲ親は?
アゲアゲくん
「人は対等ではない」と比べまくっています。
ミドリさん
「親子は対等である」ということ?
アゲアゲくん
いや、もっとふかーいレベルです。
ミドリさん
ふかーい?
アゲアゲくん
人類は対等というレベルですよ。
ミドリさん
壮大な話ね
アゲアゲくん
いや、ここ大事なのです
ミドリさん
「差別的な考えはダメ」とかのレベルじゃない?
アゲアゲくん
はい。ふかーーーーいレベルでそう思えてるか。
アゲアゲくん
ただ人間は心のどこかに優劣思想を持っています。
ミドリさん
そうだと思う。
アゲアゲくん
その優劣思想から抜け出すと、「上へ」行けるんです。
ミドリさん
は?「優劣はない」と思う事で人より上へいけるの?
アゲアゲくん
はい。不思議ですね。
アゲアゲくん
子育てに当てはめるとですね。
アゲアゲくん
「優劣はない」と思っているアゲ親ほど、子どもは「上へ」上がっていきます。
ミドリさん
・・・。
ミドリさん
む、難しい!おーまいがー!
アゲアゲくん
シンプルに「比べるとロクなことがない」と覚えておくといいですよ。
アゲアゲくん
比較はハサミと同じです。
ミドリさん
ハサミ?
アゲアゲくん
ハサミはモノに使うもの。
アゲアゲくん
人に向けて使うものじゃない。
アゲアゲくん
比較もモノに対して使うもの。
アゲアゲくん
人に対して使わない。
アゲアゲくん
使うと相手も自分も傷つく。
ミドリさん
・・反省。誰も比べられたくないよね。
アゲアゲくん
そうですね。さすがミドリさん!
アゲアゲくん
「勝ち組と負け組」という言葉は世間に定着しちゃいました。それくらい比べ合っています。
ミドリさん
あーママ友と話しててもそんな話題多いわ。
アゲアゲくん
人間の不思議ですね。人の価値は本来同じなんですよ。
ミドリさん
え?お金持ちも、貧乏人もみんな同じだってこと?
アゲアゲくん
同じです。
アゲアゲくん
アゲアゲ界は優劣思想ないですよ。だからみんなアゲアゲなのです。
アゲアゲくん
人間界は違いますね。「優秀な人間とそうでない人間がいる」と信じ込んでいますよね。
ミドリさん
んーどうだろう。ゴメンね。理想論にも聞こえちゃうかなぁ。
アゲアゲくん
うん、ミドリさんの感覚が一般的ですよ。 
アゲアゲくん
それでも優劣はない。優劣思想を持たないことが「上へ」行く方法なのです。
アゲアゲくん
アゲ親学の原典「アゲアゲ・バ・イーブオ」にも書かれています。「全ては一つである」と
ミドリさん
・・・。えっと、ちょっとまって。「アゲアゲ・バ・・」なに?
アゲアゲくん
「アゲアゲ・バ・イーブオ」です。アゲ人になるために必要なことが書かれている古典です。
ミドリさん
・・・そ、そう。そういうのがあるのね
アゲアゲくん
困ったことに人の世は優劣思想が広まりすぎています。完全に脱するのは難しいですが、ぜひ脱けだしてください
ミドリさん
うーん、気をつけよう

 

比べちゃダメ

年収、学歴、人種、身長、体重、カッコいい&カワイイ。

人はありとあらゆるものを比べます。

 

テレビCMを観れば痩せている人が良くて、太っている人はダメ。

塾や予備校は高学歴=素晴らしい、と思うし、高級ブランドをまとえばステキな人になれるかのようにうたいます。

 

人の世で優劣なしの境地に達するのはなかなかに困難かもしれません。

 

ただその優劣思想から脱することが「上へ」行ける方法です。

自分と誰かを比べれば比べるほど気分が下がります。

自分より下を血眼になって探していたら、サゲ親注意報ですよ。

 

比べるはハサミと同じ。人に向けては使わない。

そう思うといいでしょう。

 

次に優劣思想を持たないコツを紹介します。

 

優劣思想を捨てるコツ

ミドリさん
優劣思想を捨てるコツってないの?
アゲアゲくん
ありますよ。人間関係です。
ミドリさん
え?人間関係なの?
アゲアゲくん
 はい。
アゲアゲくん
悪口や噂話が大好きで、やたら人を下げる人いませんか。
ミドリさん
あぁ、いるわね。常に誰かを否定しているタイプ。
アゲアゲくん
離れましょう。一緒にいると「奈落の底へダイブ」です。
ミドリさん
怖いこと言わないでよ。
アゲアゲくん
まぁどこまで付き合うかはミドリさん次第ですが。一緒に下がるのは確実です。
ミドリさん
確実?
アゲアゲくん
そう確実!バナナの皮踏んだら滑るくらい確実!
アゲアゲくん
極力離れるように心がけてください。相手が上司であっても、誰であっても、です
ミドリさん
むー。出来るかな。
アゲアゲくん
なんでそうなるか話しましょうか?
ミドリさん
うん。
アゲアゲくん
人間関係は鏡の関係になっています。
ミドリさん
鏡?
アゲアゲくん
はい。やられたらやり返しちゃうんです。無意識にね。
アゲアゲくん
つまり比べられたら、つい比べ返しちゃう。
ミドリさん
そっか!ママ友の話題ってまさにそれだ!比較の応酬!
アゲアゲくん
そうでしょう。
アゲアゲくん
自分を守る感覚がいりますね。
ミドリさん
比べてくる相手から自分を守る感覚かぁ。そんなのなかったなぁ
アゲアゲくん
あとこれ、ついでですが、あんまり考えない方がいいですよ。
ミドリさん
アゲアゲくん
落ちこむと考えるでしょ?
ミドリさん
うん。「なんでこんなことに」とかね。
アゲアゲくん
落ちこむとね。
アゲアゲくん
「あの人と比べて私はなんて不幸なんだろう」
アゲアゲくん
「自分はなんて劣った人間なんだろう」という発想になっていきます。
ミドリさん
あ、ホントだ。
アゲアゲくん
比較はハサミと一緒。
アゲアゲくん
自分にも向けてはいけません。
ミドリさん
考えると比べるの?
アゲアゲくん
そうですね。一日の中で人と比べまくってますよ、多くの人は。
ミドリさん
うん、私もそうだな。
アゲアゲくん
特に落ちこんだときは「考えない」です。それ幻想ですから。
ミドリさん
幻想なの?
アゲアゲくん
はい。優劣思想は現代人が作ったファンタジーですよ。
ミドリさん
うーん。
アゲアゲくん
いや、キレイ事じゃないですって。
アゲアゲくん
男は女から学びます。
アゲアゲくん
女は男から学びます。
アゲアゲくん
西洋人は東洋人から学び、東洋人は西洋人から学びます。
アゲアゲくん
貧乏人はお金持ちから学び、お金持ちは貧乏人から学びます。
アゲアゲくん
障害者は健常者から学び、健常者は障害者から学ぶのです。
ミドリさん
な、なるほど。
アゲアゲくん
比較しない人ほど、これが出来ます。ゆえに出世していくのです。
ミドリさん
じゃあ私が子どもを比較するのをやめたら?
アゲアゲくん
お子さんは比較しない感覚を身に付けるでしょう。
アゲアゲくん
どこまで上がるかは未知数ですが「中の上」くらいは行けると思います。
ミドリさん
「中の上」って?
アゲアゲくん
職場で一目置かれる存在。
アゲアゲくん
クラスやコミュニティで「あの人すごいね」って言われる存在です。
ミドリさん
なるほど。それも英才教育か。
アゲアゲくん
はい!心の英才教育ですよ!

 

自分を守る感覚

優劣思想というのは、必ず「優」の側が主張している思想です。

お金持ちはお金あることが「優」といいます。

西洋人は西洋文化が「優」というのです。

 

貧乏な人はお金持ちの「優」に巻き込まれています。

東洋人は西洋人の「優」に巻き込まれています。

 

人に優劣はないのです。

 

お金持ちも深い苦悩を抱き、西洋文化も行き詰まりがあるのです。

 

現代社会は「優」が主張する流れにみんな染まっていますね。

「優」の思想から抜けることが「優」になることです。

不思議ですが、それが人間の構造なのです。

 

優劣思想から自分を守る意識を持ってください。

 

あなた自身とお子さんも大きく成長します。

コミュニティで一目置かれる「人望ある人」になれます。