第4回 反省はゴールにあらず

ミドリさん
コラ!ゆうすけ!!反省してるの!!!
ゆうすけ
うぇーん!!
ミドリさん
アンタが悪いんだからね!もう絶対やっちゃダメよ!このぐず!!
ミドリさん
・・・・。
ミドリさん
・・・はっ!
ミドリさん
しまったー!怒りすぎちゃったー!!ぐずって言っちゃダメよねー
ミドリさん
ねぇ?アゲアゲくん
アゲアゲくん
なんですか
ミドリさん
またやってしまいました。
アゲアゲくん
怒りすぎてしまいましたか。
ミドリさん
あーもう!私何度目だろう!
ミドリさん
私の親ってしつけとか厳しかったの!
ミドリさん
「ぐず」って言われたこと何度もあって、繰り返さないって誓ったのにー!!
アゲアゲくん
うーん。
アゲアゲくん
ミドリさん。「悪い事したら反省させなくては」そう思ってますか?
ミドリさん
うん。思ってるよ。
アゲアゲくん
それ嘘八百ですよ。
ミドリさん
・・・。
ミドリさん
がががーーーーん!!
ミドリさん
な、何言ってるの?アゲアゲくん。
アゲアゲくん
注意するのは大事です。
アゲアゲくん
「レストランでは静かにするんだよ」など教えるのは大事です。
アゲアゲくん
ただ子どもが反省しなくてもいいのです。
ミドリさん
いやいやいやいや。それはダメでしょ?
アゲアゲくん
反省するか、しないかは子どもの課題。
アゲアゲくん
親の課題は注意すること!教えること!
ミドリさん
注意して、教えたらそれで親の仕事完了ってこと?
アゲアゲくん
そういうことです。
アゲアゲくん
一つお話しをしましょう。

喫茶店での話です。

親子二人連れが食事をしていました。

若いお母さんと小学校5年生くらいの女の子です。

最初は静かに食事中。

ところが会話が不穏な空気を帯びていきます。

 

お母さんの声が大きくなっていきました。

険悪な雰囲気を醸し出しています。

 

話の内容は娘さんが一向に反省しない。

 

聞けば学校で先生に呼び出されたようです。

原因は娘さんがいじめか何かの加害者だった。

 

親子で注意を受けたその帰りに喫茶店へ行ったという流れのようでした。

 

「なんであんなことしたの!?」

「あなたがそんな悪い事するなんてお母さんは残念だわ」

お母さんは娘さんに反省させたいのです。

 

娘さんは何を言われても屁理屈で返します。

お母さんは次第にイライラ。ヒートアップしていきます。

最後は激昂してお母さん一人で店を出て行きました。

しばらくして娘さんも後を追うように出ていきました。

 

「あなたが良い子にしてないからお母さん恥かいちゃった」

お母さんの本音はそこにありました。

 

ミドリさん
結構みかける話よね
アゲアゲくん
このお母さんは「サゲ親」ですね
ミドリさん
反省させようとしているから?
アゲアゲくん
その通り!
アゲアゲくん
アゲ親は、共感を大事にします。
アゲアゲくん
サゲ親は反省を大事にします。
アゲアゲくん
正論で反省させようするのはもってのほか。
ミドリさん
先生に呼び出されたんでしょ?反省させなきゃだめじゃない?
アゲアゲくん
学校はサゲ親なのですよ。
ミドリさん
え!
アゲアゲくん
親は学校とは真逆の役割。娘さんを信じるのです。
アゲアゲくん
 実際この親子はどうなったと思いますか。話はずっと平行線のまま。
アゲアゲくん
お母さん激昂してお店出ていきました
アゲアゲくん
娘さんは悲しい顔して後を追いかけていったんです
ミドリさん
そんな光景もみるわね。お母さんはどうすれば良かったのかしら
アゲアゲくん
  「この子にも言い分はあるんじゃないか」そんな共感が必要なのです!
ミドリさん
寄り添えなかったのねぇ・・
アゲアゲくん
そうですね。
ミドリさん
お母さんはどう変わればいいの?
アゲアゲくん
話きいて、状況説明して終わりで良かったんです。
ミドリさん
反省はゴールじゃない?
アゲアゲくん
そうです。
アゲアゲくん
反省は自らするもの。させるものにあらず!
ミドリさん
親は状況説明をするだけ。反省するかしないかは子ども任せ?
アゲアゲくん
その通りです!
ミドリさん
・・・。
ミドリさん
・・・私は反省までさせようとしてたな・・。ゴメンねゆうすけ。
アゲアゲくん
ほら!それですよ。
ミドリさん
え?
アゲアゲくん
今、自分から反省したじゃないですか!
ミドリさん
あーーー!!!ホントだ!
アゲアゲくん
それがホンモノの反省。
ミドリさん
アゲアゲくんが状況説明して。
アゲアゲくん
ミドリさんが反省した。
ミドリさん
分かったわ!ありがとー!
アゲアゲくん
どういたしまして!さすがミドリさん!

 

サゲ親とアゲ親の違い

学校教育の影響で「反省させなきゃダメ」が当たり前になってきました。

反省させるのが目的になるのはサゲ親です。

 

アゲ親ほど、子どもに共感しようとします。

子どもを信じ、感じたものを否定しないのがアゲ親です。

 

反省させることを放棄してみてください。

そこから始まることが沢山あるのです。

 

反省じゃなくて、教えること、注意すること。

親とは状況説明の役割なのです。